若者よ、外の世界に出るのだ!

2023年3月30日(木)皆さん、こんばんは!

<「出る杭」を育てる教育と受容する社会>をテーマとしたセミナーを開催しました。

これは私が所属する団体、公益社団法人高知県自治研究センターが主催するセミナーです。

講師は黒川清先生。

黒川先生は東京大学医学部卒業、ペンシルベニア大学医学部に留学、カリフォルニア大学医学部教授、

東京大学医学部教授、日本学術会議会長、福島原発事故調査委員会委員長を務め、現在は東京大学政策

研究大学院名誉教授などを務められている方です。

そんなビッグネームの方をお迎えしてのセミナーです。

セミナーは60分が講座、その後の60分が質疑応答でした。

その中で黒川先生から発せられた言葉で印象に残ったものを記載します。

■若者よ、外(世界)に出なさい。すると日本のありのままの姿がよく見える。
■大学を1年ぐらい休学して、4年分の授業料で5年かけて卒業すればいい。
■国会議員や知事には若者が世界に出て経験を積み、その経験から得たチカラを将来日本国内で発揮できる
一連の仕組みを作ってほしい。
■日本は機械などの形のあるものを小さくしたり、薄くしたりするモノづくりは得意。
逆に目には見えないもの(ソフトコンテンツ)で世界に通じるモノを創るのはあまり得意ではない。
■日本の大学での研究は役に立つこと(指導を受ける教授から求められるテーマ)を求められる。
海外では研究者自身が知りたいことを研究する。研究者が自立して研究した知りたいことの中に未来の社会に
役立つことがある。(コロナワクチンのmRNAがその例)
■インターネットでつながるグローバル社会。自分の活動が常に世界から見られていることを意識することが重要。
■原子力発電所に関することについて。
 2001年9月11日にニューヨークを含めアメリカの主要都市等で発生した同時多発テロ。
 このテロが証明したことは原子力発電所はテロの攻撃対象になる、ということ。
 そのため例えばフランスでは原子力発電所の警備はフランス軍が担当している。
 では日本の原子力発電所の警備はいったい誰が担っているのか、、日本では警察が警備を担当している。
 それで(警察の装備的に)果たして守ることができるのか?
などなど刺激を受ける言葉が並びました。
仕事上、高校生に関わることが多い私としては学校の課題やそこで学ぶ生徒の皆さんの様子を直接見てきている
だけに、今日のセミナーでは合点がいくこと、これから意識しておくべきことを吸収することができました。
そして、なにより驚いたのは黒川清先生、
1936年生まれの御年86歳!
86に見えない。笑
先週1週間はヨーロッパ出張していて、iPadやiPhoneも使われている様子。
いまも日本政府に対して科学の観点からアドバイスをされている現役ぶりに驚きました。
私たちからの質問に対してまずは「いいですね〜大事なことです。」と言い、たびたび「ありがとうございます」
と感謝の言葉を述べる姿勢に感銘を受けたセミナーでした。

目は常に世界を見て、なぜそうなっているんだろう?を考えることを大切にされているお話し好きの方でした。
すごいキャリアの方ですが、喫茶店で隣同士になったらあれやこれやで話しが盛り上がりそうな雰囲気の方。
またいつか直接お会いしてみたいですね。